昨日だかおとといくらいに絶滅危惧種のミヤコタナゴを飼育していた人のニュースが流れました。それによると飼育していたら増えすぎたので引き取って欲しいと文化庁に連絡したと言うことですが、
希少淡水魚「増えすぎた」 ミヤコタナゴ譲り受け容疑で書類送検これは果たして責められるべきなのか、疑問に感じた人も多いのではないでしょうか。確かに貴重な魚を最初に譲り受けたことは罰せられても仕方がありませんが、その後の功績を考えれば少なくとも罪と相殺という取引が妥当ではなかったかと言うことです。
そもそも絶滅危惧種を絶滅から救った功績の評価がまったくなされないのが気になるし、文化庁の意見でもどうやって飼育したのか知りたいなどと言う言葉があるのだから、飼育の知識と引き換えに罪を問わないと言う取引があったほうが、結局は絶滅危惧種の救済に役に立つとも考えられるわけです。
もっともこのあたりは意見が割れそうな気がするし、このようにきちんと育てられる人でなく、本当のど素人がいい加減な飼育目的で次々絶滅危惧種を手に入れだしたら収拾がつかなくなることは考えられるわけです。したがってそのあたりを考慮してやはり有罪にせざるを得ないと言う判断なのでしょうが、この場合は繁殖成功の功績も同時に評価しても良いのではないでしょうか。
文化庁の人間も分からないと言うなら、その知識はぜひとも国として手に入れるべきだし、それが将来にわたって絶滅危惧種の繁殖に役に立つことも考えられるのだから、国としてはぜんぜん損な取引ではないわけです。
またこの人が増えたミヤコタナゴをそこらに捨てずにきちんと文化庁に届け出たと言う事実も重く受け取るべきでしょう。罪に問われる可能性は当然考えたでしょうが、それよりは絶滅危惧種のミヤコタナゴの繁殖と言う事実の重大さを考えて届け出たとすれば、やはり罪は減じられてしかるべきだと思うわけです。むしろこの後でこの人を中心に絶滅危惧種の魚の復活プロジェクトでも立ち上げれば、さまざまな絶滅危惧種をすくうことにもなるでしょう。
今回の書類送検は一応逮捕までは至らなかったと考えてそれなりの対応をしたとも考えられますが、それでも技術を持った人の行動を萎縮させる可能性があるのではないかと思うわけです。
ところでさっそく
虚構新聞ではこの件のパロディが載っていますね。こちらはトキに関してですが、正直民間と言うかそこらの人にでも任せたほうがこうした動物の繁殖はうまく行くのではないかとも思えるわけです。今回のミヤコタナゴの件でも文化庁の能力に疑問を感じた人は多かったのではないでしょうか。
すなわちそこらのおっさんでも出来ることがなぜ文化庁には出来ないのかと、つまりはそういうことです。
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